今日は食事関連から、脂質について考えていきましょう。
脂質は糖質と並んで、敬遠しがちな栄養素ですが、脂質の正しい選択と量のコントロールができれば、体にポジティブな効果をもたらしてくれます!
まず、脂質の働きについてですが、1つ目は体を動かすために必要なエネルギーになってくれることです。グルコースが不足したときや一定の強度でのトレーニング時に、エネルギー産生を行います。
また、生体膜の構成にも関わっていたり、脂溶性ビタミンの吸収率を高めたり(例:色の濃い野菜を油をしいて炒めると吸収されやすい)といった働きもあります。
次に、脂質の仕分けをしていきましょう。
脂質は、化学構造を基に、単純脂質、複合脂質、誘導脂質の3つに分かれます。
- 単純脂質…グリセロール(アルコールに一種)と脂肪酸が結合した化合物です。普段私たちが摂取する脂質多くは、1つのグリセロールに脂肪酸が3つが結合した、トリアシルグリセロールというものになります。
- 複合脂質…単純脂質の構成物に加えて、リン酸や糖、エタノールアミンなどを含んだ脂質のことです。リン脂質と糖脂質は、先述の細胞膜構成要素の1つです。
- 誘導脂質…単純脂質や複合脂質から加水分解によって得られる脂質のことです。
例:脂肪酸、コレステロール、ステロイド
ここで、脂質の分類で強調しました、脂肪酸について細かく見ていきましょう!
脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分かれます。
脂肪酸は炭素(C)、水素(H)、酸素(O)の3種類の元素からできています。
- 飽和脂肪酸…炭素(C)には元素構造上4つの足があるのですが、他の元素とくっつくために4本とも使いきった状態(飽和状態)の脂肪酸のことです。
飽和脂肪酸は炭素の長さにより、短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸に分けれらます。
・短鎖脂肪酸…酢、乳製品、バター
・中鎖脂肪酸…ココナッツオイル、パーム核油、乳製品、バター
・長鎖脂肪酸…動植物油脂、落花生油、綿実油 - 不飽和脂肪酸…炭素の4本足が全て埋まっていない状態で、2重結合を持つ脂肪酸のことです。2重結合の数が1つだけであれば「一価不飽和脂肪酸」、2つ以上あれば「多価不飽和脂肪酸」といいます。
・一価不飽和脂肪酸…オレイン酸(オリーブオイル)
・多価不飽和脂肪酸…
【ω3系】αリノレン酸(エゴマ油、亜麻仁油、大豆油、シソ油、キャノーラ油)、EPA・DHA(魚)
【ω6系】リノール酸(大豆油、コーン油、サフラワー油)、アルキドン酸(肉、魚、卵、肝油)
不飽和脂肪酸は、分子構造の違いからシス型とトランス型の2つに分かれます。
上記のような天然のものは通常シス型になっています。
そして、これを加工したときに、トランス型の脂肪酸ができるんですね!
原材料でいうと、マーガリンやファットスプレッド、ショートニングになりますが、これらを使用するパン、ケーキ、揚げ物などは、おいしい分その後のパンチも効いていますので、大好きな方は夕方までに食べていただけるといいのかなと思います(^^)/
下記がおすすめのオイルです!
フィッシュオイル、MCTオイル、エゴマ油、亜麻仁油、EVオリーブオイル
※MCTオイルはココナッツオイルから良質な部分を抽出したものですので、中鎖脂肪酸に入ります。
フィッシュオイル、エゴマ油、亜麻仁油、EVオリーブオイルは長鎖脂肪酸です。
加熱料理に向いているのはEVオリーブオイルです。
MCTオイル、えごま油、亜麻仁油は、サラダやスープ、スムージーとの相性がいいです!(糖質が一定量足りた状態で使用しましょう!)
フィッシュオイルは青魚から摂るか、難しい方はサプリメントもおすすめです!
脂質は体に必要不可欠な栄養素ですので、良質なモノの選んで量を調整しながら、食事に取り入れていきましょう(^^)
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