今回は体を支える面の数が私たちの動きにどのような影響を与えているかについてお話していきます。
タイトルにさせていただいた支持基底面とは「体を支える面」のことで、言わば土台の役割をするものです。
まずは、支持基底面を語るために、歴史上の重要参考人にスポットライトを当てましょう!
今回ご登場いただくのはこの方々です👍
お馴染みは一番右の方で、なつかしき・ありがたきは一番左の方です。
これは、進化の過程をたどるお話なので、進化論と言われています。
写真右のように、現在私たちは当たり前のように直立で生活をしていますが、元々のスタンダードは4足支持でした。
写真は段差がついていますが、決して階段を上った反動で、急に2足支持に変わったわけではありません笑
今とは全く異なる文化や居住環境の基で、どのようなスタイルが一番フィットするだろう??
ということを考えて、体験的に学んでいたったわけですね。
そして、最も効率的に生活できる形として、最終的に4足支持が採用されました。
では、4足支持にどのような特徴があるかを見ていきましょう?
【4足の特徴】
例えば、下記の2つが挙げられます。
・体を安定して支えられる
乗り物言うと、4足支持は車で、2足支持は自転車!
同じ原理でコア部分を支えています。
支持点の数が増えたことによって、コアが抵抗を受けたときや1点が不安定になったときにも、バランスを乱れを最小限に抑えることができます。
また、下記の記事でご紹介させていただきましたが、腕が地面に収まっていることで、お腹の筋肉が作用しやすくなる点からも安定性が高いポジションであることが分かります。
・移動速度が速い
これは、例えば飼育員さんに協力のもと、おとなしいチーターと陸上競技場でお隣さんになったとしましょう。
そして、よーいドンでスタートしました!
反応速度は互角
しかし、結果は異次元のスピードを見せたチーターの圧勝でした。
動物の動きをスローモーションで見るととても躍動感がありますが、全身がバネのようにしなっていて、お腹や足の筋肉もフル稼働できています。
ナチュラルに暮らしの中でこの動きを身につけたのは、すごいの一言ですね!
あと、支持点の数にもアドバンテージがあります。
地面に設置するたびに、重力と拮抗している「床反力」という力をたくさんもらえるということになります。
地面からどんどん前に推進力が生まれているのですね(^^)
このような4点支持の時代がしばらくの間続きました。
そして時代の流れ(気候変動、大規模な移動による環境の変化)とともに、異なるポジションへと進化を遂げていくことになります。
では次に、現在の私たちのスタイルとなっている2足の特徴を見ていきましょう!
【2足の特徴】
・空間の拡張(高さ、移動、方向転換)
4足支持のときには、飛んだり跳ねたりする以外は、比較的地面に近い位置で生活していました。
そしてそこから2足支持に変わったことで、天井方向への空間が一気に広がっていきました。
人間の赤ちゃんがそうであるように、最初は不安定さが付きまといましたが、新しい力関係を学習しながら、生活に不備のない安定性も獲得していきます。
また、2足の方が広い視野を確保しながら移動できたり、人力でも乗り物でも小回りを利かせることができます。
空間の拡張は、生活に大きな幅をもたらしました。
・手の恩恵
地面に触れていた足が解放されて、宙に浮いた状態でフリーで使えるようになりました。
箸が使えるようになったり、文字が書けるようになったり、楽器を弾いたり、荷物を持って移動したり…などなど
手が器用であろうがなかろうが、たくさん手を活用して、以前は考えられなかったことを可能にしてきました。
2足と4足には、それぞれによさがありますね。
私たちが足りていない要素を4足支持は色々と持っていますので、彼らのポジションや動きを真似してみると、何か体にポジティブな反応が起きてくれるかもしれません。
当ジムでは、非日常的な4足支持エクササイズができる環境をご用意しております!
ご興味のある方は、気軽に遊びにいらしてください(^^)
≪追記≫
この記事のトップ画像にもなっている「赤ちゃんのハイハイ」はとても優秀なエクササイズです!
普段歩いているときと同じように対角線の手足を同時に動かすことでスムーズに移動することができます。
ポイントは「あまり地面を見ない!」ということです。
周りを見ながら、視界良好でてくてく歩いていきましょう!